離乳食にピッタリ!バナナの栄養と
注意点とは
赤ちゃんが5、6カ月になると、
そろそろ離乳食を考え始める時期です。
具体的に何をどうあげたらいいのか、
疑問や不安を感じている人も多いかもしれません。
赤ちゃんの成長に合わせて食材を用意し、
食べやすく切ったり、硬さを調整したりするのは、
ひと手間もふた手間もかかるもの。
栄養バランスがよく、柔らかくて食べやすいバナナは、
離乳食におすすめの食材です。
今回は、離乳食としてバナナはいつから使えるのか、
初めて赤ちゃんに与えるときの注意点、
おすすめ離乳食レシピをご紹介します。
おいしいバナナの
選び方と食べ頃
栄養価バランスがよく、手軽に食べられるバナナは、離乳食にもぴったりです。赤ちゃんの成長に必要なエネルギー源になるだけでなく、発育に欠かせないビタミンB群やマグネシウムも含まれています。
自然な甘みがあって食べやすいのも離乳食として人気の秘密。柔らかく消化しやすいので、消化器官が十分に発達していない赤ちゃんにとって理想的な食材といえるでしょう。
さまざまなビタミンやミネラルが含まれているバナナは、カロリーを抑えつつも栄養をしっかり摂らなければならない妊娠・授乳中の女性にもおすすめ。まさに、親子で摂りたい食材です。
初めてバナナを
与えるときの注意点
初めて離乳食を赤ちゃんに食べさせるママにとって、食物アレルギーの問題は大きな関心ごとの一つでしょう。バナナはアレルギー表示の義務対象となっている食品ではないものの、表示が推奨されている21品目に指定されています。
バナナは離乳初期のおかゆやすりつぶした野菜に慣れてきた頃から食べられる果物ですが、最初は加熱したものを1さじずつ様子を見ながら与えましょう。食べさせた後は、湿疹や下痢などの気になる症状がないかなど、しっかり観察するようにしてください。
離乳初期のうちは、生のまま与えるのではなく、レンジなどで加熱し、すりつぶしてペースト状にしてから食べさせましょう。しっかり加熱すれば柔らかくなるため、消化機能が未熟な赤ちゃんの消化を助けることにつながります。甘みも増してより食べやすくなるでしょう。
ペースト状に慣れてうまく飲み込めるようになったら、少しずつ大きさを調整して食べ応えをプラスします。最初は 喉につまらないように 細かくカットして、荒くつぶしておくのがおすすめです。離乳後期に入り、あごや舌の動きが発達して食べ物を歯茎で潰せるようになったら、1㎝くらいに切ってあげると噛んで食べる練習になります。
バナナを食べるのに慣れてきたら、他の食材と組み合わせてアレンジするのもいいですね。バナナと相性が良いのは、同じく甘みのあるさつまいも、かぼちゃ、にんじんなどの野菜です。ほうれん草や小松菜などの青野菜もバナナと組み合わせることで、独特の苦味を和らげることができます。大豆製品のきな粉や牛乳、ヨーグルトなどを合わせると、ビタミンとたんぱく質を同時に摂れるのでおすすめです。
初期・中期・後期別おすすめバナナレシピ
バナナペースト
- バナナ 1/5本
- 水 少々
- バナナを粗めに刻んで耐熱容器に入れる。
- バナナに水少々をふりかけ、レンジで20秒ほど加熱する。
- スプーンでペースト状につぶしたら完成。
焼きバナナ
- バナナ 1/2本
- きな粉 少々
- バナナを皮ごとホイルに包み、オーブンで15分ほど焼く。
- バナナの皮をむき、1口大にカットする。
- 上からきな粉をふりかけて軽くつぶし、バナナにしっとりなじんだら完成。
スイートバナナ
- バナナ 小さめ1本
- さつまいも 1/3本(100g)
- りんご 1/4個(50g)
- バナナと柔らかく茹でたさつまいもをダイス状に小さくカットする。
- りんごはすりおろして、果汁ごと使う。
- 全ての材料を耐熱容器に入れ、軽く混ぜ合わせる。
- 電子レンジで30秒ほど加熱したら完成。
柔らかくて自然な甘みがあり、
栄養バランスの良いバナナは
離乳食に使いやすい食材です。
1年中スーパーに並んでいて、
価格もリーズナブルなので、
助かるママも多いのではないでしょうか。
離乳初期から使えるバナナですが、
最初のうちは加熱し、
すりつぶしてから与えてください。
離乳食が進んできたら、
少しずつアレンジしてレパートリーを増やしましょう。
子育て中のママはとかく忙しいもの。
自分の食事もままならないことも
多いかもしれません。
そんなときは、赤ちゃんと一緒に
バナナを食べてみてはいかがでしょうか。
バナナを上手に活用して、
親子で楽しくおいしく栄養補給しましょう。
監修:木内 苑子
大妻女子大学管理栄養士専攻を卒業後、管理栄養士免許を取得。
現在は、織田栄養専門学校で講師を務める。
専門分野は、調理学(調理科学)・調理実習・給食実習。
離乳食はいつから?
始め方や進め方
離乳食を始める目安は、生後5、6カ月といわれています。この頃になると赤ちゃんの成長が目覚ましく、母乳や育児用ミルクだけでは栄養が足りなくなるからです。首がしっかりすわっている、食べ物に興味を示す、支えてあげると座れるといった様子が見られたら、少しずつ離乳食を始めていきましょう。
初めての食材は、他のものと混ぜないで、離乳食用のスプーンを使って1さじずつ与えていきます。子どもの様子を見ながら、少しずつ量を増やしていきましょう。最初になめらかにつぶしたおかゆから始めて、慣れてきたらすりつぶした野菜や果物、さらに慣れてきたらつぶした豆腐や白身魚を与えて、徐々に食材の種類を増やしていきます。
調理の基本は「茹でる」「すりつぶす」です。それぞれの成長に合わせて固さや大きさを調整して、楽しく食べられる工夫をしましょう。