パイナップルに
できること、ぜんぶ ~パイナップルの栽培から
私たちの手に届くまでの全工程をご紹介~

フィリピンの肥沃な大地と
厳しい管理のもと
お客様に美味しいパイナップルを
お届けしています

フィリピン諸島で2番目に大きい島”ミンダナオ島”、日本に輸入されているパイナップルの約9割がこの島で作られています。ミンダナオ島は熱帯性気候。年間を通して高温多湿で、平均気温は26~27℃。年間2,000~2,500㎜の雨が降ります。

パイナップルの栽培には、日照量が多く、水はけがいい土地が必要です。ミンダナオ島で栽培しているエリアは、台風が通りにくく、土壌がパイナップルの栽培に適しています。北部と南部で栽培しており、エリアを分けることにより災害、天候などによるリスクを分散させています。

パイナップルをお客様にお届けするまでに、実に10,000人以上の人々が関わっています。私たちが食べているこのパイナップルはどのように作られているのか、紹介していきます。

こだわり抜いた産地と土壌は
自然と調和した
ドールパイナップル
の美味しさの源

1万人以上の仲間が
心を込めて作っています。

パイナップル は約2万ヘクタール
(東京ドーム約4200個分)の
とても広大な畑で栽培しています。

パイナップル の栽培から
私たちの手に届くまで

01 土壌ならし

豊かな収穫をはぐくむ、
水はけバツグンの畑に

苗を植える前に、土壌の整備をして、栽培に適した環境にします。畑をすきこみ、畝を作って、植え付ける準備をします。パイナップルの天敵は多雨になるので、水はけのよい畑を作ることで大雨の時でも土に水分が溜まりにくいようにしています。

02 苗の植付

ひとつひとつの丁寧な苗の植付で、
未来のパイナップルを紡ぐ

苗はクラウンと呼ばれる、パイナップルの実の一番上から出てくる部分、茎から出てくる芽を使用しています。 パイナップルは水はけを良くするために高低差をつけた畑で栽培されており、種類、サイズで分けられた苗は1本ずつ丁寧に植えられています。

03 手入れ

雑草との戦い、
土と寄り添ったおいしい未来への一歩

苗を植えたら周りにはえた雑草の除去、肥料の散布を行います。特に雑草の除去は大切で、そのまま放置しておくと土の中の栄養が雑草に行き、パイナップルへの栄養が不十分となります。

04 農薬について

すべての人のために。
必要最低限の使用とポストハーベスト農薬不使用

農薬に関してはパイナップルを栽培するうえで必要な最低限の量のみ使用しており、ポストハーベスト農薬は使用しておりません。周辺の作物や住まいに農薬が飛散することを避けるために、畑の縁には緩衝地帯が設けられています。

05 土壌・品質の管理

土壌からの贈り物。徹底した管理で自然のめぐみを育てる

良質な土壌を作るために、パイナップルの皮などを使用して、肥料を作っています。美味しいパイナップルを作るためには使用する肥料のバランスがとても大切になります。北部、南部とそれぞれ土壌特性があるため、その特性に合わせた肥料配合を調整し、酸度、糖度のバランスが取れたパイナップルを育てています。 土壌の密度、排水性などを確認したり、バランスの取れた栄養供給のため、土壌サンプルを採取し、土壌中の有機物や微量要素などの分析を実施しています。自動化での管理は行なっていませんので、担当者が実際に園地に行き、畑の状態、果実の品質を直接確認して管理しています。

06 開花と日焼け対策

実る喜び。
極上の味わいを守る日焼け対策

植え付けから約1年後に開花作業を行います。パイナップルは小さな花の集合体です。その後、約半年後に実になり、収穫となります。パイナップルは日焼けにより腐りやすいため、実がなった後は黒いネットを畑にかぶせたり、実に紙を巻いて直射日光による日焼けダメージを避ける対策をしています。

04 サンプリング(収穫前)

美味しさの見極め、
完璧なパイナップルを目指して

収穫予定時期になったらサンプリング担当者が畑を廻り、パイナップルの熟度レベルを果肉状態、糖度などから確認します。1つの区画でもフルーツの大きさ、熟度は様々なため、担当者は収穫チームに適した熟しているものだけを収穫するように指示します。パイナップルは収穫後に甘さが増すフルーツではないため、食べ頃を見極めて、ちょうど良い熟度のものだけを選ぶようにしています。

08 収穫作業

おいしいパイナップルへの愛情、
1つ1つ手作業で収穫

パイナップルの畑は苗の植付密度が高いこと、またパイナップルは見た目のわりに物理的な衝撃に対してデリケートなため、機械には頼らず手作業で収穫をします。収穫の時、収穫労働者は列を作って移動しながら作業をします。鋭いとげから肌を守るために厚いグローブと衣類の着用が必要です。

09 収穫箱に積載

傷がつかないよう細心の工夫

収穫された新鮮なパイナップルは1つ1つ手作業で収穫され、商品が傷つかないよう丁寧に、収穫箱に積載します。その際に傷がつかないように、ハンガーにかけて運ぶなどの工夫を取り入れています。収穫箱に積載され、輸送専用車に積まれて、選果場まで運ばれます。

10 選果場・食味検査

優れた技術と熟練の目による、選りすぐりの味わい

収穫後に選果場に運ばれたパイナップルは、水につけて洗浄されます。経験豊富なスタッフが、傷がないか、適切な出荷状態であるかを確認し、一定の品質のパイナップルを選定します。食味検査はランダムで行なわれます。 内容は糖度、酸度、果肉の色、外観(日焼け、変形果など)で、基準に満たないものに関しては加工用として使用されます。選果ライン上にはクッション性の部材が数多く使用されており、強い衝撃による果肉の傷みが発生しないための対策が取られています。

11 梱包作業

ひと箱ひと箱が特別なもの。高品質のパイナップルをお届けするために

手作業で1つ1つのパイナップルにラベルを付け、出荷用の箱に丁寧に詰めていきます。 1箱に約10kg のパイナップルが詰められています。梱包後の箱をパレットに積み上げて、しっかりと固定されます。箱を積み上げたパレットの高さは2m以上もあります。 運んでいる最中に箱がずれたり、くずれ落ちたりしないように、きっちり、真っすぐ積み上げるように注意しています。梱包する箱は積み重ねてもつぶれない十分な強度があることを確認できるまで、何度も試験を繰り返して開発されました。

12 輸送

徹底した温度管理で冷蔵輸送。日本まで産地の鮮度をお届け

箱詰めされたパイナップルは即座に冷蔵保存され、冷蔵トラックで港まで輸送されます。温度を徹底管理することで、劣化を防ぎ品質をキープできます。フィリピンから日本までは週に4回、専用船で約5日の船旅となります。 輸送中はその温度を保ったまま冷蔵コンテナで輸送されます。船の中では、バナナとは保管温度が異なるため、バナナとパイナップルを同じ場所に積載することはありません。

13 輸入通関・検査

日本到着後、輸入通関と検査をし、
国内に流通

日本の港に船が到着したら、すぐにパイナップルを降ろします。
海外から輸入された農産物は、農林水産省が行う植物防疫法に基づく病害虫の検査と、厚生労働省が行う食品衛生法に基づく食品
衛生の検査があります。これらの検査に合格したパイナップルのみが国内に流通することが許されます。バナナと違い、追熟加工は必要ありません。

日本の港に船が到着したら、すぐにパイナップルを降ろします。
海外から輸入された農産物は、農林水産省が行う植物防疫法に基づく病害虫の検査と、厚生労働省が行う食品衛生法に基づく食品衛生の検査があります。これらの検査に合格したパイナップルのみが国内に流通することが許されます。バナナと違い、追熟加工は必要ありません。

  • 海外からの食品輸入の
    安全性確保のための検査体制

    輸入される食品の安全性を確保するために、海外から到着後、複数の機関による検査が実施されます。検査は、農林水産省の植物防疫所と厚生労働省の検疫所によって行われます。

    1日本の港に到着
  • 植物防疫法に基づく植物検査と
    病害虫の対策

    農林水産省の植物防疫所では、植物防疫法に基づき、輸入される植物に付着している病害虫を検査します。検査の結果、病害虫が見つかった場合は、消毒などの必要な措置をします。

    2植物防疫所(農林水産省)
  • 厚生労働省の検疫所による
    食品安全性確保の検査と監視

    厚生労働省の検疫所では、食品衛生法に基づき輸入される食品の安全性を確認します。検査項目には、残留農薬の基準値超過の有無、添加物の使用基準の適正性、有毒有害物質の含有量、過去に衛生上の問題があった輸入者かどうか、などが含まれます。

    3検疫所(厚生労働省)
  • 食品輸入の審査と国内自治体による
    検査体制と措置

    審査や検査の結果、食品に問題がないと判断された場合、「食品等輸入届出済証」が発行され、国内に流通されます。国内では、自治体による検査が行われ、不合格と判断された場合は回収、廃棄、積み戻しなどの措置が取られます。

    4市場や店頭における抜き取り検査

14 国内流通

徹底した管理の下、
日本各地へ輸送

日本各地へ輸送され、スーパーなどの各店舗へと届けられます。この過程においても、美味しいパイナップルを楽しんでいただけるよう、鮮度を保つため適正な温度管理の下、傷をつけないように厳重に管理されています。

15 トレーサビリティ

箱・個体単位の追跡管理で、
安全性と品質の向上 

パイナップルの箱には追跡可能な番号が記載されています。
フィリピン産のパイナップルは、箱だけでなく、パイナップル個体単位でタグがつき、シールに記載されている番号でも追跡が可能です。トレーサビリティコードを使用することにより、いつ、どこで、だれがパックしたかなどを追跡することができ、何か問題が発生した場合即座に対応することが出来ます。

その他パイナップルを
育てるための取り組み

1.育苗

パイナップルの葉から苗に、
次の栽培につなげる

パイナップルの実についている葉っぱは、収穫した後に残ったものを次に植える苗として使用しています。
苗はサイズごとに選別され、畑のブロックごとに生育が一定になるようにしています。

2.農薬について

すべての人に、安心・安全を届けるための努力

農薬はパイナップルの順調な成長と、環境に優しい栽培をするという目的で、必要な最低限の量のみ使用していますが、産地や日本での基準内での使用にに留意しています。
収穫後は残留農薬検査を実施の上、安全性を確認しています。
防腐剤・防カビ剤などのポストハーベスト農薬は一切使用しておりません。
天然由来の防除剤を使用し、レモングラスやシトロネラなどの抗菌効果・害虫忌避効果のある植物を栽培して、可能な限り化学合成農薬の使用量を減らします。また誘引テープやトラップなどを使用することにより、農薬の使用回数を抑制しています。
周辺の作物や住まいに農薬が飛散することを避けるために、畑の縁には緩衝地帯が設けられており、環境に配慮しています。

3.研究・開発

よりおいしいパイナップルを追求するために

ドール・フィリピンで行われている研究開発は、作物保護、土壌調査、圃場設計、植物生理学、植物栄養学、再生農業、品種開発、ポストハーベストなど幅広い分野に及んでいます。

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パイナップルの栄養と機能性

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