規格外バナナを有効活用したクラフトジン「CACAO BANANA ÉTHIQUE」が、Dole「もったいないバナナ」と蒸留ベンチャー「エシカル・スピリッツ」のコラボで誕生！　バレンタインに向けて数量限定で発売されたスペシャルなジン、その気になる味わいは？　

Doleとエシカル・スピリッツがコラボ！ 「もったいないバナナ」を活用したエシカルジン「CACAO BANANA ÉTHIQUE」

もうすぐバレンタイン。チョコレートを贈るのも素敵ですが、お酒が好きな方やトレンドに敏感なあの人にユニークなクラフトジンをプレゼントしてみるのはいかがでしょうか。

1月14日に発売された「CACAO BANANA ÉTHIQUE（カカオバナナ エシーク）」は、東京・蔵前発の蒸留ベンチャー「エシカル・スピリッツ」とDole「もったいないバナナ」のコラボで生まれた、おいしくて地球にもやさしいクラフトジン。

エシカル・スピリッツは「Starring the hidden gem（隠れた才能をステージへ）」を理念に掲げ、廃棄されるはずだった酒粕やカカオの殻などの未活用素材をリユースして新時代のクラフトジンを生み出しています。

今回発売された「CACAO BANANA ÉTHIQUE」は、エシカル・スピリッツの定番ジン「CACAO ÉTHIQUE」に、バナナの甘い香りを重ねたスペシャルなジン。原料にはDole「もったいないバナナ」が使われています。

「もったいないバナナ」は、Doleが2021年からフードロス削減の一環として推進するプロジェクト。本当はおいしく食べられるのに、皮の傷やサイズの大小など様々な理由で“規格外”とされたバナナたちを「もったいないバナナ」と名付けて救出し、新たな食品や資源に生まれ変わらせる取り組みで、このプロジェクトにエシカル・スピリッツが着目し今回のコラボが実現したのです
▶Dole「もったいないバナナ」プロジェクトについて

「CACAO BANANA ÉTHIQUE」はどんな味わい？ おすすめの飲み方は？

「もったいないバナナ」は1週間ほど追熟させてから、皮をむき、実をブレンダーで細かくしたものを、カカオハスク（カカオ豆の外皮でチョコレートを製造する際に発生する副産物）、ジュニパーベリーとともにボタニカルとしてベーススピリッツに追加。ベースの一部には、秋田県・飛良泉本舗の酒粕焼酎が使用されています。

口に含むと、飛良泉本舗の酒粕由来のトロピカルでフルーティな吟醸香に乗って、熟したバナナのとろけるような甘い香りが前面に表れ、それを下支えするようにカカオハスクのウッディな香ばしさ、その奥でジュニパーベリーが控えめに香りを添えます。

「CACAO BANANA ÉTHIQUE」は、定番のジントニックや炭酸割りでもおいしくいただけますが、なかでも特に試していただきたいのが、炭酸とトニックウォーターを半々にして割る「ソニック」。ジン１に対し、炭酸＋トニック3～4の割合がおすすめです。また、牛乳で割り、ハチミツを少量加えるとバナナの甘い香りが引き立ちます。

蒸留家・青木大起さん「まずはおいしさ。バナナの新しい一面を、ジンを通して知ってほしい」

「CACAO BANANA ÉTHIQUE」の商品開発を担当したのは、若き蒸留家・青木大起さん。開発のきっかけやこだわりについてお話を聞きました。

―今回なぜバナナを使ったジンを開発しようと思ったのですか？

もともと私自身バナナが大好きで。日本酒にも「酢酸イソアミル」というバナナやメロンのような香り成分をもつものがあるんですけど、そういうお酒が好きなんです。この香りをジンで表現できたら面白いなと構想していたら、Doleさんから「もったいないバナナ」のお話をいただいて。すぐ「やりたいです！」と手を挙げました。

―バナナと言ってもいろいろあると思いますが、「もったいないバナナ」で自分の理想とするジンが造れるという確信は？

試作のためにいただいた「もったいないバナナ」を実際に食べてみると、とてもおいしかったんです。やはりおいしいジンを造るためには、原料そのもののおいしさが絶対に必要で。同じ食材の産地違いでも、ジンにすると全然香りの取れ方が異なります。

また、今回最も大切にしたかったのが、バナナをそのまま食べているような香りを閉じ込めることでした。そのためにはバナナ自体の香りの強度や甘さがしっかりあるものでないと難しい。「もったいないバナナ」ならそれが実現できると思いました。

―いかに本物のバナナの香りをジンに閉じ込めるか、という部分に一番こだわられたんですね。

飲んだ方が「本当にバナナの味だ！」と驚くようなジンにしたかったんです。そのために、「もったいないバナナ」を皮ごと発酵直前くらいまで追熟させて。熟成中は社内中にバナナの香りが充満していました（笑）。

―まさに“クラフト”なんですね。でも、生ものの最適な熟度を見極めるのは、想像以上に難しそうな気もします。

そうですね。一番難しかったのはそこでした。ボタニカル（ジンに風味付けや香り付けとして使用される植物由来の原料）の使い方としては、生のまま使う場合と、冷凍・乾燥保存したものを使う場合があり、特に腐りやすい果物系は通常、冷凍保存したものを使うことが多いのですが、今回のバナナの場合冷凍すると香りが少し落ちてしまって。やはり生のまま熟成させて蒸留工程に移す必要があったので、どんな室温環境で何日かけて追熟させるかは何度も試作を重ねて見極めました。

―具体的にどうやって香りづけするんですか？

今回は単式蒸留を採用しました。鍋のような形の蒸留器にベーススピリッツとボタニカルを一緒くたに入れて煮込み、その蒸気を冷やすことで香りが溶け込んだお酒を取り出す方法です。

ジンには他に香りづけの手段として、蒸気の当たるバスケットにボタニカルを入れて香りをつけるヴェイパーインフュージョンという方法もあるんですけど、それよりも単式蒸留器でゆっくり時間をかけて煮込んだほうが、バナナらしいとろけるような甘い香りを抽出できたんです。

―ボタニカルには他に何を使用しましたか？

ジンに必須のジュニパーベリー*、あと「チョコバナナ」をイメージしてカカオハスクも。カカオハスクは今回2種類をブレンドしています。カカオらしい甘く香ばしい香りと酸味のあるものをメインに、少量だけトロピカルフルーツのような香りのするカカオハスクも加えることで、バナナの甘い香りを下支えしながら複雑な味わいを生み出しています。さらにその奥に、ジュニパーベリーがさり気なくいる感じですね。

＊ジュニパーベリー：ヒノキ科の針葉樹であるジュニパーの木の実。ジンの定義づけは国により異なるが、基本的には「ジュニパーベリーを主とするボタニカルで香りづけした蒸留酒」とされている。

ジンの最大の魅力は、こんな風にボタニカルを組み合わせることができる自由度の高さにあると思います。例えばまだ日の目を浴びていない原料をボタニカルとしてジンに仕上げることで、「こういう食材や素材があるんだ」と知るきっかけになるのではと考えています。

―なるほど。そこに「もったいないバナナ」のような未活用素材の活躍の場があるわけですね。

そうですね。一方で、我々の本当の目的はエシカルな素材を使うことではなく、新しいおいしさをお客様にお届けすることです。未体験のおいしさに驚いてもらって、実はそれがエシカルな素材で造られていた、という順番で知っていただくことが大事なのだと思います。

今回開発した「CACAO BANANA ÉTHIQUE」も、まずはおいしく飲んでいただきたいですね。その後に「もったいないバナナ」やカカオハスク、酒粕といった未活用素材の面白さ、「バナナでジンが造れるんだ」といった可能性を感じていただけたらと。バナナの新しい一面を、ジンを通して見ていただきたいし、逆にバナナをきっかけにジンの魅力に気づいていただけたら嬉しいです。

「CACAO BANANA ÉTHIQUE」はどこで購入できる？

「CACAO BANANA ÉTHIQUE」は、エシカル・スピリッツのオンラインストアおよび蔵前にある『東京リバーサイド蒸溜所』店舗にて数量限定で販売。単品での販売のほか、エシカル・スピリッツを代表するジン「CACAO ÉTHIQUE」と組み合わせたギフトセットもあります。気になる方は、お早めにどうぞ！

【店舗】

エシカル・スピリッツ オフィシャルストア
東京都台東区蔵前 3-9-3 1F（東京リバーサイド蒸溜所内）

バー・ダイニング『Stage by Ethical Spirits』
東京都台東区蔵前 3-9-3 2F（東京リバーサイド蒸溜所内）

※記事の情報は2025年1月23日時点のものです。