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胸を鍛える!|朝メシ前の3分ゆるトレ④

皮を剥くだけでパクッと手軽に食べられるバナナのように、朝メシ前にサクッとできる「ゆるトレ」を紹介。自宅で道具を使わず、わずか3分でゆるっとできる筋トレです。簡単でも効果抜群。第4回は、男性も女性も気になる「胸」を鍛えるエクササイズにトライしてみましょう。

朝の3分で、分厚く上向きの胸を作る!

カラダの正面にあり、第一印象に大きな影響を与えているのが、胸のシェイプ。胸の形を作っているのは、大胸筋(だいきょうきん)という筋肉。上半身でもっとも大きな筋肉の一つです。そのおもな役割はモノを強く押すことですが、そうした場面は日常生活ではほとんどないため、トレーニングしないと衰える一方です。

「大胸筋が肥大すると胸板が厚くなり、スーツでもTシャツでも何でも似合うようになります。加齢で下垂しやすい女性のバストアップにも有効。バストを支える靭帯は、筋膜を介して大胸筋ともリンクしていますから、大胸筋を鍛えるとバストの下垂が防げるのです」(パーソナルトレーナー・澤木一貴さん)

大胸筋を鍛えるなら、プッシュアップ(腕立て伏せ)が最適。誰でも知っているド定番種目ですが、1回ごとに鼻が床すれすれに近づくまで深く胸を下ろすと、非常に効果的です。プッシュアップで意外に知られていない効用が、前鋸筋(ぜんきょきん)という筋肉も鍛えられること。

「前鋸筋は、肋骨と肩甲骨をつなぐインナーマッスル(深層筋)。ここを強化しておくと中高年の四十肩・五十肩の予防にもつながります」

まずはノーマル編の「ノーマル・プッシュアップ」を3分やってみましょう。それがきちんとできるようになったら、ハード編の「バナナ・プッシュアップ」に挑んでみてください。バナナのシェイプをイメージしながら行うとより効果的です。ノーマル・プッシュアップがちょっと難しいと感じたら、よりやさしいライト編の「ベントニー・プッシュアップ」を試してみましょう。

【効く筋肉】
メイン:大胸筋
サブ:前鋸筋

【お薦めのトレーニング頻度】
週2回以上(筋肉痛が出なければ毎日やっても可)。

胸を鍛える筋トレのやり方

ノーマル編(難易度・中)|ノーマル・プッシュアップ

ノーマル・プッシュアップ①

①両手を床についてうつ伏せになります。両手は肩のラインで肩幅より広めにつき、肘を伸ばします。両脚を揃えてまっすぐ伸ばします。肩甲骨を寄せて胸を張り、お尻を下げずにかかとから頭まで一直線にキープ。

ノーマル・プッシュアップ②

②肘を曲げ、鼻が床すれすれに近づくまで上体をできるだけ低く下ろします。

ノーマル・プッシュアップ③

③両手で床を押して①に戻ります。全身を1枚の板のようにキープして上下させます。

*4秒(4カウント)で下ろし、2秒(2カウント)で戻る。これを10回。1セットから始めて3セットできるように頑張りましょう。

ライト編(難易度・低)|ベントニー・プッシュアップ

ベントニー・プッシュアップ①

①両手を床についてうつ伏せになります。両手は肩のラインで肩幅より広めにつき、肘を伸ばします。両膝を揃えて90度曲げ、足首をクロスさせます(膝が痛くないようにタオルかマットを敷くと良いでしょう)。肩甲骨を寄せて胸を張り、お尻を下げずに膝から頭まで一直線にキープ。

ベントニー・プッシュアップ②

②肘を曲げ、鼻が床すれすれに近づくまで上体をできるだけ低く下ろします。

ベントニー・プッシュアップ③

③両手で床を押して①に戻り、上下させます。

*4秒(4カウント)で下ろし、2秒(2カウント)で戻る。これを10回。1セットから始めて3セットできるように頑張りましょう。

ハード編(難易度・高)|バナナ・プッシュアップ

①両手を床についてうつ伏せになり、両脚を肩幅の2倍程度に広げて伸ばし、お尻を高く引き上げます。両腕を伸ばし、その間に頭を入れて、お尻から頭まで一直線にキープ。もも裏、お尻、背中を気持ちよくストレッチします。

バナナ・プッシュアップ②

②肘を曲げ、バナナのような美しいカーブを描きながら胸で床をこするように上体をできるだけ低く下ろします。

バナナ・プッシュアップ③

③肘を伸ばし、胸を大きく反らして顔を斜め上方向へ向け、両脚から頭までバナナのような美しいカーブで伸ばし、もも前、お腹、胸、首を気持ちよくストレッチします。①に戻ります。

*3秒(3カウント)で②まで下ろし、1秒(1カウント)静止し、2秒(2カウント)で③のポーズを取ります。これを10回。1セットから始めて3セットできるように頑張りましょう。

3分ゆるトレのあとは朝バナナをパクッ!

3分ゆるトレのあとは朝バナナをパクッ!

筋トレの基本的なエネルギー源となるのは糖質。バナナは、運動で使った糖質の貴重な補給源となります。筋トレで筋肉を強く大きくするには、筋肉の材料となるタンパク質が欠かせませんが、糖質とタンパク質を一緒に摂ると、筋肉の合成が促されやすくなるというメリットも。加えてバナナは消化吸収がスムーズなので、運動後でも無理なく美味しく食べることができます。

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教えてくれたのはこの方
澤木 一貴(さわき かずたか)さん

澤木 一貴(さわき かずたか)さん
パーソナルトレーナー。(株)SAWAKI GYM代表取締役。東京都内で3店舗、沖縄県内で1店舗を運営している。大手フィットネスジムにてトレーニング指導を開始。その後、整形外科病院にてスポーツトレーナー課主任を歴任。メディカルフィットネス現場におけるリハビリ後の患者さんから、トップアスリートまで幅広い指導経験を誇る。現在はパーソナルトレーナーの後進育成にも力を入れている。バナナ+プロテインが毎朝のルーティン。

※記事の情報は2024年10月8日時点のものです。