黄色いバナナの皮にプスプスと針やつまようじを刺して、思い思いの絵を浮かび上がらせてたのしむ「バナナアート」。思わず熱中してしまうそのおもしろさ、やり方を、バナナアーティストのエンドケイプさんが紹介します。簡単なので、ぜひ、おやこでチャレンジしてみてください!
教えてくれたのはこの方
エンドケイプ(えんどけいぷ)さん
クリエイター、バナナアーティスト。作詞活動からバナナの皮に絵を描くバナナアートまで多岐に渡り活動中。
目次
バナナアートのおもしろさって?
もともと食べるのが大好きだったバナナ。ある日、長く置いていたバナナの皮が茶色になったのを見て、「バナナアート」のアイデアをひらめきました。
バナナの皮は指でちょっと押したり、爪でひっかいたりするだけで、色が変わってしまいます。これは、バナナの皮に含まれるポリフェノールという色素成分が空気にふれて酸化するから。けれど、色が変わりやすいという弱点をアートに生かすことで、もしかしたら強みに変えることができるんじゃないかと僕は考えました。
針やつまようじで刺した部分は、すぐに変色してしまうので、えんぴつのように消したり書き直したりできません。でも、こわがらなくて大丈夫。もし失敗しちゃっても、それを個性としてうまく生かすことで、世界にひとつだけの作品になります。そこもバナナアートのおもしろさなんですよ!
エンドケイプさんのバナナアート作品
バナナアートのために用意するもの
・バナナ
・つまようじ(または針)
※安全のため、小さなお子さまにはつまようじを使うことをおすすめしますが、針を使ったほうがよりきれいに仕上がります。
バナナはよく見ると、大きさや、曲がり方など、ひとつひとつ形が違います。まずは、自分が好きな形のバナナを選びましょう。できるだけ皮の表面がすべすべきれいなバナナを選ぶと、絵が描きやすいですよ!
バナナアートのやり方
用意ができたら、早速バナナアートに挑戦してみましょう。小さなお子さんが行う場合は、保護者の方が必ずそばで見守ってあげてください。
バナナに描くのは、好きなマンガのキャラクターや昆虫、人の顔などなんでもOK。自分の家族の名前や好きな言葉、習ったばかりの英単語など、文字を書いてみるのもいいですね。
今回は初めての人でも挑戦しやすい、黒い部分と白い部分がはっきり分かれている「パンダ」をモチーフにしてみましょう。
①バナナの皮につまようじを刺して輪郭を描く
バナナアートは、線ではなく、小さな点で描いていきます。バナナの皮の厚さは4mmくらい。できるだけ皮を貫通させないように、浅く(1~2mm)、垂直につまようじを刺していきます。
指先にあまり力を入れずに、やさしくトントンと刺していくように
②黒い部分も点で埋めるように刺していく
パンダの黒い毛皮の部分も、細かな点で埋めていくように描いていきます。
③どんどんつまようじを刺していく
だんだんパンダのモチーフがはっきり浮かび上がってきました。
④時間が経つにつれ、だんだん濃い茶色に
完成した作品は一週間ほどかけて、少しずつ茶色の部分が濃く広がり、変化していきます。
時間が経って手で作品を触ると、ぷっくりした凹凸も感じられるはず。その感触もたのしみましょう
⑤最後は、おいしくいただきます!
バナナの皮の表面が茶色くなっても、皮をむいたときに中が真っ白だったらおいしく食べることができます。
「食べる」までがバナナアートです。作品を見てたのしんだ後は、おいしくいただきましょう!
世界にひとつだけのバナナアートを
小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い年代で楽しめるのがバナナアートのよいところ。家族のお弁当にバナナアートをしのばせたり、誰かに作品をプレゼントしたりしてもよろこばれます。
バナナアートは、“色が変わりやすい”というバナナの弱点をポジティブな強さに変えるアートです。バナナアートを通して、考え方や見る角度次第でマイナスをプラスにできるということも経験してほしいですね。
失敗してもいいので、まずはバナナの皮をプスプスと刺してみましょう。その瞬間に、バナナは世界でひとつだけのバナナになりますよ!
※記事の情報は2024年10月8日時点のものです。